Nocturnal intermittent serious hypoxia and reoxygenation in proliferative diabetic retinopathy cases.
Shiba T et al(東邦大)
Amer J Ophthalmol 149(6): 959-63, 2010
・当院で手術を行った68例の非増殖性DMRと、151例の増殖性DMR(PDR)について夜間の平均酸素飽和度(SpO2;%)、睡眠時の4%酸素不飽和指数(4% ODI times/hour)、最低SpO2(%)、SpO2<90%以下になった積算%時間(CT 90%)を求めた。
・PDR群と非PDR群とでは、SpO2%には有意差はなかったが、4%ODIは7.8±8.1:4.9±5.4(p=0.007)、最低SpO2%は82.3±9.6:87.0±7.8(p=0.0006)、CT90%は2.2±5.0:0.8±1.8(p=0.0006)で有意差があった。
・論理回帰解析では、若いほど(OD=0.90 95%CI=0.86-0.94 p<0.0001)、最低SpO2値が低いほど(OD=0.93 95%CI=0.88-0.99 p=0.02)、ヘモグロビンA1c値が高いほど(OR=1.30 95%CI=1.00-1.69 p=0.047)、PDRのリスクファクターになっていた。
・PDRの症例は睡眠時呼吸障害による夜間の間歇的な低酸素と再酸素化が繰り返されるエピソードがあり、最低SpO2値が低いほどPDR進展のリスクファクターになっているだろう