Combination therapy with dexamethasone intravitreal implant and macular grid laser in patients with branch retinal vein occlusion
FRANCESCO PICHI et al. (Italy)
Am J Ophthalmol 157(3): 607-615, 2014
BRVOによる黄斑浮腫の患者にまずOzurdex(緩徐放出型デキサメサゾン)を硝子体内移植し1ヶ月後無作為に2群にわける。1群は毎月経過観察し黄斑浮腫の再発か視力低下で再びOzurdexを移植する。2群では6から8週の間に黄斑グリッドレーザー治療をし、その後は1群同様の経過観察とする。6ヶ月目でOzurdex移植回数は1群で25名中3名(12%)、2群で25名中0名(0%)であった。Ozurdex移植と黄斑部グリッドレーザー複合治療は相乗的にBCVAを改善させ、注射の間隔を長く出来る。
Ozurdexは黄斑厚を減少させ、急速に視力改善するが、3から6ヶ月では再投与が必要となる。これまでの報告では平均で1年に4.2回投与が必要であった。一方、黄斑グリッドレーザーは黄斑浮腫治療の王道であるが、浮腫が強い状態での光凝固は困難である場合があり、パワーを上げる合併症として瘢痕の拡大、網膜下線維化、外網膜層萎縮、脈絡膜新生血管が起こりうる。ゆえに副作用や注射回数を減らすために治療を合併し、その相乗効果を確認した。今回は浮腫の軽減にてレーザーは低いセッティング(パワー100mW、時間0.1ms、サイズ75㎛)で施行できた。(YM)