Ultrasound biomicroscopy in chronic pseudophakic ocular inflammation associated with misplaced intraocular lens haptics
BRENO R. LIMA et al.(OH USA)
Am J Ophthalmol 157(4): 813-817, 2014
臨床上眼内レンズ支持部の位置が適切でないと思われる偽水晶体眼患者20人に超音波生体顕微鏡検査を(UBM)施行。全例位置異常があり、その75%の片側支持部は虹彩内に埋まっていて、伸展した先が35%で毛様体に、10%は毛様体扁平部に届いていた。UBMで15%の症例に部分虹彩萎縮が、25%に部分的隅角閉塞がみられた。40%の患者でIOL交換を行った。残る60%は炎症があればステロイド点眼に加えて、又は調節麻痺点眼を処方し、継続する眼圧上昇又は緑内障のある場合は降眼圧薬を処方し、経過観察を続けた。
全例PEA術後に慢性の片眼性炎症、くり返す前房出血や硝子体出血、眼圧の上昇等がみられたが、白内障手術からUBMで診断がつくまでには1~288か月(平均59か月)かかった。IOL固定は毛様溝に10眼(50%)、嚢内に8眼(40%)、1眼は虹彩逢着後房レンズ、1眼は前房レンズであった。嚢内IOLはシングルピースアクリルIOLで毛様溝固定はマルチピースアクリルIOL。眼圧上昇の原因は虹彩色素の拡散による。
UBMはレンズ支持部に起因する病変の観察に有効である。(YM)