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American Journal of Ophthalmology

2014
157巻

SD-OCTにより明確となった硝子体黄斑牽引の自然緩解

American Journal of Ophthalmology 157巻(4号)2014

Spontaneous resolution of vitreomacular traction demonstrated by spectral-domain optical coherence tomography
GEORGE P. THEODOSSIADIS et al. (university of athens and Ophthalmological institute of athens, athens, Greece)
Am J Ophthalmol  157(4): 842-851, 2014
スペクトラルドメインOCTを用いて、突発性硝子体黄斑牽引(VMT)の自然経過を評価する。
突発性VMT46名46眼の自然経過で、自然緩解は12眼、VMTが残存するものが34眼。3か月毎SDOCTで定期検査し硝子体黄斑牽引、癒着(VMA)の鼻側と耳側の硝子体黄斑角度、VMAの水平径、黄斑厚、視力、視細胞層、外境界膜を記録した。自然緩解の12眼では硝子体癒着角度はVMA段階よりもVMT段階では、平均38度増加していた。VMTで残る34眼では、牽引の角度はわずかに1度であった。VMTの直径が400㎛以下に比し、400㎛を超える場合は緩解率は99%低下した。巾広のVMTは改善無く、V型VMTは80%が緩解した。
VMTの自然緩解は水平方向の癒着径が大きいと低い。中心窩への硝子体牽引の及ぼす力は硝子体黄斑角度が大きいほど強いと思われる。(YM)

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