Retinal displacement toward optic disc after internal limiting membrane peeling for idiopathic macular hole.
Ishida M et al(帝京大)
Amer J Ophthalmol 157(5): 971-977, 2014
・ILM剥離、ガス注入を行った黄斑円孔手術の成功例21眼(64.6±8.4歳)で、術後の黄斑部網膜の移動について検討した。
・耳側と鼻側の網膜血管の交点の術前(A)、術後2週、1,3,6,12か月後(B)の移動距離を測定した。
・測定には自発蛍光あるいは近赤外眼底写真を使用した。
・黄斑円孔はステージ2が10眼(47.6%)、3が9眼(42.9%)、4が2眼(9.5%)で、円孔の底の大きさは281±1116μm、最少径は271.8±111.3μmであった。
・術後2週間目に大きな移動があり、耳側血管は乳頭に向かって260.8±145.8μ移動したが、鼻側血管は91.1±89.7μmで有意差があった(p<0.001)。
・この2週間目の耳側網膜の移動比率は黄斑円孔基底の大きさと有意に相関していた(スピアマンの順位相関係数=-0.476 p=0.033)。
・2週間後は大きな移動はなかった。
・黄斑円孔の治癒には耳側網膜の移動が大切である。(TY)