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American Journal of Ophthalmology

2011
151巻

正常眼圧緑内障における網膜血管径の変化

American Journal of Ophthalmology 151巻(1号)2011

Retinal vessel diameter, retinal nerve fiber layer thickness, and intraocular pressure in Korean patients with normal-tension glaucoma.
Chang M et al(Korea)
Amer J Ophthalmol 151(1): 100-5, 2011
・NTG患者60例60眼で、網膜血管径、眼圧、神経線維層厚(RNFL厚)を測定し、45眼のコントロール眼と比較した。
・視神経乳頭周囲の0.5乳頭径以内と1乳頭径以内の網膜動脈径(CRAE)、静脈径(CRVE)を計測した。
・NTG:Ctrlで、眼圧は14.8±2.3:14.1±1.9(p=0.08)、RNFL厚は89.6±12.9:109.9±12.0μm(p<0.001)、CRAEは109.8±12.0:120.0±11.3μm(p<0.001)、CRVEは158.5±17.6:176.8±21.1μm(p<0.001)であった。
・多変量直線回帰分析ではNTGでは、RNFL厚とCRAEは正の相関(p=0.014)、RNFL厚と眼圧は負の相関(p=0.005)があったが、CtrlではRNFL厚とは何も相関が得られなかった。
・NTGでは、正常者よりも中心網膜血管は細いことが分かった。
・また、NTGでは眼圧とCRAEは有意にRNFL厚と関連していた。
・このことから、NTGでは、網膜血管が細い程、眼圧が高い程、RNFLが薄いことが分かった。

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