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American Journal of Ophthalmology

2011
152巻

感染性角膜炎での眼圧上昇

American Journal of Ophthalmology 152巻(4号)2011

Elevatad intraoculr perssure in a common complication during active microbial keratitis.
Zarei-Ghanavati S et al(CA USA)
Amer J Ophthalmol 152(4): 575-81, 2011
・2003/1~2007/12に培養で証明された微生物角膜炎の184例につき、眼圧状態を検討した。
・微生物はグラム陽性細菌、陰性細菌、真菌、アカントアメーバ等である。
・高眼圧とは活動性の角膜炎の時期に22mmHg以上の眼圧であったものと定義した。
・高眼圧(22-51mmHg 平均29.1mmHg)は52/182(28%)でみられた。
・以前の眼手術(OR=2.8 p=0.013)、糖尿病(OR=3.33 p=0.011)、緑内障(p=0.02)、4.0mm以上の潰瘍径が眼圧上昇に相関があった(p<0.13)。
・潰瘍径3.9mm以下では OR=0.29 p=0.07、2mm未満では OR=0.20 p<0.001。微生物の種類は高眼圧には関連がなかった。
・外科的処置(角膜移植、被覆,掻把)が必要であったものは、高眼圧群では19/49(39%)、正常眼圧群では14/129(11%)であった(p<0.0001)。
・角膜潰瘍の治癒までの期間は高眼圧群(50.1±53.2日)では正常眼圧群(31.6±42.0日)より有意に長かった(p=0.005)。
・最終視力が0.5以上のものは、正常眼圧群(47%)は高眼圧群(20%)よりも有意に多かった(p<0.001)。

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