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American Journal of Ophthalmology

2015
159巻

屋内アレルゲンと緑内障との関係

American Journal of Ophthalmology 159巻(5号)2015

The Association Between Glaucoma and Immunoglobulin E Antibody Response to Indoor Allergens
Tseng VL, Coleman AL, et al. (US-MD)
Am J Ophthalmol 159(5)986-993, 2015
【目的】National Health and Nutrition Examination Survey(NHANES)の参加者において、屋内アレルゲンと緑内障との関連を調査する
【対象と方法】2005-2005でのNHANES参加者、屋内アレルゲンに対する血清IgE値を測定、Rotterdam criteriaに準じて緑内障を診断。性別・人種・ステロイド使用で補正し、それぞれのIgEと緑内障の有無との関連をロジスティック回帰分析。
【結果】総計83,308,318名の参加者のうち、緑内障患者は3.2%(95%CI:2.8-3.6%)。コナヒョウヒダニアレルゲン陽性者が最多で全体の14.5%。
・屋内アレルゲンすべてを独立変数に組み込んだ多変量解析では、緑内障とゴキブリアレルゲン陽性(OR=2.78; 95%CI:1.34-5.76)、ネコアレルゲン陽性(OR=3.42; 95%CI:1.10-10.67)、およびイヌアレルゲン陽性(OR=0.24; 95%CI:0.06-0.96)とが統計的に有意な関連を示した。
【結論】NHANESでは、緑内障のある群は緑内障のない群に比べて、ネコとゴキブリのアレルゲンに対し感受性をもつ比率が有意に高かった。屋内のアレルゲンに慢性に暴露することと緑内障性視神経障害の進行との関連をさらに調査していくことが必要である。(MK)

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