Same-site Trabeculectomy Revision for Failed Trabeculectomy: Outcomes and Risk Factors for Failure
Hirunpatravong P. et al (UCLA, USA)
Am J Ophthalmol 170(10) :110-118, 2016
・初回レクトミー後の眼圧再上昇に対して同一部位をはがしてMMC併用レクトミー(再建術)を行った結果
・連続した40歳以上の145例178眼の開放隅角緑内障に対して実施
・3か月以上経過観察できなかったもの(22眼)、低眼圧の修正や異物感のために行ったもの(11眼)、MMCを使用しなかったもの(6眼)、過去の白内障手術で問題があったもの(3眼)、ゴニオトミー・エクスプレスが行われていたもの(各1眼)を除外した117例130眼を対象
・POAG 108眼, PE 17眼, 色素緑内障 5眼 平均観察期間5.2(0.25-14)年 60眼は5年以上経過観察
初回手術から手術までの期間は平均4.32年
Fornix-base: 115眼、Limus-base: 15眼 結膜とテノンを強膜からはがし、フラップの上にMMC: 0.2-0.4mg/mlで1-5分 その後強膜フラップを起こしてWindowをあけてフラップを2針縫合
LSL: 73眼で実施 うち44眼(60.3%)は2週間以内に66眼(90.4%)は1か月以内
・術後眼圧:16.9±4.4→ 13.1±5.0mmHg (1Y), 11.8±4.4mmHg (3Y), 12.3±4.9mmHg (5Y)
・術後点眼:2.82±0.99→ 1.3±1.4mmHg (1Y), 1.28±1.4mmHg (3Y), 1.45±1.4mmHg (5Y)
・危険因子を検討: 年齢、性別、人種、緑内障病型、左右眼、術前眼圧、術前点眼数、術前MD値・PSD値、レンズの状態、CCT、過去の手術やレーザー、全身疾患、初回手術からの期間、MMCの濃度と作用時間、LSLのタイミング、結膜切開部位、術後初回診察時の眼圧、Revision後の白内障手術の有無とその時期
・成功基準;(A)IOP≦18mmHg かつ20%下降、(B)≦15mmHg, 25% (C)≦12mmHg, 30%
・結果:成功率 1年、3年、5年後 (A) 69.7%, 58.2%, 51.1%
(B) 60.9%, 47.8%, 44.0%
(C) 44.6%, 29.7%, 25.8%
・危険因子:3年以内のRevisionと脂質異常症が危険因子となった
結論:レクトミー後の再手術はあまり成績が良くないという報告が多い、TVT Studyではレクトミー後の再手術では再度別部位でのTLEやチューブが選択肢とされているが、同一部位での再手術も悪くはない
ただし、非常に低い眼圧を望むのであれば、成功率は高くない(MM)