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American Journal of Ophthalmology

2017
177巻

他覚屈折度の測定における調節と利き目の重要性

American Journal of Ophthalmology 177巻(5号)2017

 Importance of Accommodation and Eye Dominance for Measuring Objective Refractions.
Tsuneyoshi Y, Negishi K, Tsubota K.(慶応大)
Am J Ophthalmol. 2017 May; 177: 69-76.
・健常ボランティア29名58眼、25-60(平均38.4)歳
・Nidek ARK-730Aにて片眼屈折度数(MR)、Grand Seiko WAM-5500にて両眼開放下での屈折度数(BR)と調節幅(AA)を測定、hole-in-cardテストにて利き目を調査、プリズムカバーテストにて遠見/近見の斜位角を計測
【結果】BRの等価球面度数(SE)はMRより有意に遠視傾向を示した(0.51±0.33, P<0.001)
・両条件の差(BR-MR)は年齢が上がるほど減少(r=-0.231, P=0.08)し、AAが減弱するほど減少(r=0.223, P=0.092)する傾向を示した
・年齢と両条件のSE差は優位眼では有意差みられる(r=-0.372, P=0.047)も、非優位眼では有意差がみられなかった(r=-0.102, P=0.60)
・非優位眼では、近見斜位角はSE差と有意に関連しており(r=0.403, P=0.03)、この関連はAAが3D以上の群で殊に強かった(r=0.598, P=0.01)
【結論】両眼開放下での屈折度数を評価することは、適切な屈折矯正治療を行うために重要である(MK)

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