The risk of primary open angle glaucoma following vitreoretinal surgery. A population based study.
Mansukhani SA et al(MI USA)
Amer J Ophthalmol 193(9): 143-155, 2018
・網膜硝子体手術後にPOAGを発症するリスクをretrospectiveに検討した。
・2004/1~2015/12に強膜バックル and/or 硝子体手術を行った688眼の内、続発緑内障などの344眼を除外し、残った344眼とCtrlの277眼を検討し、POAGの発症頻度を調べた。
・年齢64.7±11.1歳で、経過観察の中間値は4.9年である。
・強膜内嵌SBが58眼、強膜内嵌+硝子体手術SBVが57眼、硝子体手術のみPPVが229眼である。
・10年間でPOAGを発症した頻度は手術眼で8.9%(95%CI=3.8-14%)、非手術眼で1.0%(95%CI=0-2.4%)であり、有意差があった(P=0.02)。
・SB眼でPOAGを発症した例はなかった。
・10年間でPOAGを発症する予想頻度は、SBVでは17.5%(95%CI=0-34.9%)、PPVでは10.0%(95%CI=3.0-17.0%)であり、これらはいずれも、Olmsted CountyでのPOAGの頻度(1.0%)よりも有意に高かった(p<0.001)。
・患眼と健眼との比較では、患眼が15眼(8.9%)、健眼が2眼(1.0%)でPOAGを発症し(p=0.02)、患眼15眼のうち4眼(26.7%)がNTGであり、発症までの期間は中間値40.2ヶ月(46.1±28.3か月)であった。
・硝子体手術後の線維柱帯の酸化ストレスも一因か。(TY)