Cataract Surgery and Rate of Visual Field Progression in Primary Open-Angle Glaucoma
Ji H Kim et al (USA)
Am J Ophthalmol 201(5): 19-30, 2019
POAGにおいて白内障手術の前後でIOPと視野障害の変化を調査
対象:99名134眼のPOAG患者をレトロスペクティブに検討
コントロール:IOL術後10年以上10回以上の視野検査を行った症例29例36眼の経過を前半5年、後半5年で分けて視野障害進行率を検討
平均観察期間:術前6.5(4.7-8.1)年、術後5.3(4.0-7.3)年
IOPのパラメータ(平均眼圧、標準偏差、ピークIOP)はすべて低下したものの、視野関連の指標(MD,VFI, pointwise linear regression(PLR), pointwise rate of change(PRC),Glaucoma Rate Index(GRI))は術後進行していた。
術前にレクトミーがしてある群は白内障手術前後の進行率に有意差はなかった(Table 5)
Baseline MDと術後のピークIOPが悪いことが術後の視野障害進行率と相関あり(Table6)
コントロールでは前半と比べて後半の進行が早い
GRI: -0.36(±10.85) : -9.71(±14.78)
MD slope: -0.29(±1.63) : -1.27(±1.79) dB/year
VFI slope: -0.66(±1.19): -0.77(±1.07) %/year
緑内障の経過として直線的に視野障害が進行するのではなく、後半に加速していく(図)
結論:白内障手術で眼圧は術後下がるが、術前と比べて視野障害の進行を遅くしているとはいえない(MM)