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American Journal of Ophthalmology

2020
216巻

線維柱帯切除術におけるMMC投与法の違い

American Journal of Ophthalmology 216巻(8号)2020

A comparison of trabeculectomy surgery outcomes with mitomycin-C applied by intra-tenon injection versus sponge.
Lim M et al(CA USA)
Amer J Ophthalmol 216(8): 243-256, 2020
・マイトマイシンC(MMC)をテノン内注射で投与した場合とスポンジで投与した場合を比較した。
・症例は566名の原発ならびに併発緑内障で、18歳未満、光覚なし眼、緑内障手術の既往などは除外したため、316眼で調査した。
・131眼がスポンジ、185眼がテノン注射である。
・注射方法は30G針でMMC濃度は0.05-0.4mg/ml(平均0.1mg/ml)で、0.1ml注入した。
・テノン嚢下を開放後に生食で洗浄した。
・スポンジの場合は0.1-0.4mg/mlのMMCを2-4分接触させた後、生食で洗浄した。
・術後24か月後の経過はスポンジ(23.2→11.0:10.9減)、注射(20.7→11.6:8.5減)で、眼圧には有意差がなかったが、変化量はスポンジの方が有意に大きかった(p=0.038)。ただし、baseline眼圧はスポンジ群が高かった。
・濾過胞の出来具合はスポンジ群ではピンと張ったり、血管新入があったり、encapsulatedになった率が有意に高かった(p=0.046)。
・生命表分析ではFornix-basedよりもLimbus-basedの方が有意に長期間、眼圧コントロールが良かったが、MMC投与法については有意差はなかった(TY)

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