Effect of Intravitreal Ranibizumab on Intraretinal Hard Exudates in Eyes with Diabetic Macular Edema
Srinivas, Sowmya et al.(US-CA)
Amer J Ophthalmol 211(3), 183 – 190, 2020
【目的】
糖尿病黄斑浮腫(DME)を有する眼において、0.3mgのラニビズマブを毎月1回、眼内に注射(IVR)することで、硬性白斑(HE)に対する効果を検討し、黄斑厚との相関を検討
【対象と方法】
DMEを有する24名24眼、プロスペクティブ縦断研究
以下の二群に無作為に割り付け;①黄斑浮腫が消失するまで毎月IVRを受ける群、②黄斑浮腫とHEの両方が消失するまで毎月IVRを受ける群
すべての被験者は、ベースライン時と12ヵ月間毎月、SD-OCT(Cirrus OCT)を受けた
ベースライン時と12ヵ月目の平均黄斑浮腫面積と平均黄斑厚をpaired t検定を用いて比較し、ピアソン分析で相関関係を調査
【結果】
平均年齢65(±8.55)歳
ベースライン(0.48±0.43mm2)から12ヵ月目(0.17±0.19mm2)までの平均HE面積に有意な減少(P=0.001)
最良矯正視力は、ベースライン時63.38(±7.92)文字から12ヵ月目の76.38(±8.93)文字まで有意に増加(P<0.001)
黄斑部肥厚がない場合に、持続性HEに対して月1回の注射治療を継続することによる追加的な視力改善効果は認められず
【結論】
DMEを有する眼において、毎月のラニビズマブの眼内注射により、黄斑部の厚さと体積の減少と平行して、網膜内HEが有意に減少した
ベースライン時の中心窩HEは視力の悪化と関連しており、浮腫がない状態で持続的なHEに対して治療を継続しても視力の改善にはつながらなかった(MK)