Macular Damage in Glaucoma is Associated With Deficits in Facial Recognition
Sitara H. Hirji et al (USA)
Am J Ophthalmol 217(9):1-9,2020
72名144眼(平均年齢67.0±11.6歳、68.1%がヨーロッパ人、56.9%が女性)を対象
視力、コントラスト感度、視野検査(SITA 10-2と24-2)、OCT、屈折値、レンズの状態、眼軸長を測定。OCTと一致する視野障害患者
中心10°の視野障害の程度でbetter eyeとworse eyeに分け、Cambridge Face Memory Test (CFMT)で顔の認識テストを行った。すべての患者に認知機能テストを実施。
<結果>
Better eye
44眼(61%)は黄斑部ダメージあり 28眼(39%)はダメージなし
視力、白内障の程度、眼軸、等価球面、乱視に差は無し
黄斑部にダメージがある群の方が無い群と比べて顔認識に有意な低下を認めた
多変量解析で10-2のMD、年齢、コントラスト感度、βブロッカーの使用が顔認識の低下と関連していた
Worse eye
63眼(87.50%)は黄斑部ダメージあり 9眼(12.50%)はダメージなし
視力、白内障の程度、眼軸、等価球面、乱視に差は無し
黄斑部にダメージがある群の方が無い群と比べて顔認識に有意な低下を認めた
多変量解析で10-2のMD、年齢が顔認識の低下と関連していた
緑内障性の黄斑部ダメージがあると、中心部の視力が良好であっても顔を認識する能力が低下している。これはコントラスト感度によって一部仲介されているようであるが、10-2のMDは重要な予測因子であった。(MM)