Paracentral Acute Middle Maculopathy as a Specific Sign of Arteritic Anterior Ischemic Optic Neuropathy (France)
Kevin M. et al, Am J Ophthalmol 248(4),1-7: 2023
・動脈炎性AION(A-AION)と非動脈炎性AION(NA-AION)の鑑別においてParacentral acute middle maculopathy(PAMM)の診断的有用性を調べた。
・PAMMは巨細胞性動脈炎(GCA)でしばしば見られることが報告されており、A-AION50名のうち、7名は同側に、1名は対側にPAMMを認めたとの報告がある。
・2人に1人がcentral retinal artery(CRA)とposterior ciliary artery(PCA)が共通の幹を持ち、その部分が病変となるとA-AIONとPAMM両方の原因となる。
・診断名を知らない3人のドタクターが、45名のAION(A-AION 17, NA-AION 28)のOCTを調べ、PAMMの感度、特異度、陽性および陰性的中率を調べることを目的とした。
・結果:PAMMはA-AIONのみで認めた(N=4)
・特異度(GCA陰性時にPAMM陰性)100%、陽性的中率(PAMM陽性時にGCA陽性) 100% であったが、感度(GCA陽性時にPAMM陽性)19.1%、陰性的中率(PAMM陰性時にGCA陰性) 63.0%であった。
・PAMMはA-AIONに特異的な所見であった。
・PAMMは網膜毛細血管叢の中層〜深層にかけての血流低下による網膜中層の虚血所見である
・結論:PAMMはA-AIONで特異的な所見であり、どのようなAIONでも黄斑部のOCTを撮影しPAMMの有無を確認すべき(MM)