Three-drug intra-arterial chemotherapy using simultaneous carboplatin, topotecan and melphalan for intraocular retinoblastoma: preliminary results
Brian P Marr et al (N.Y. USA)
Br J Ophthalmol 2012; 96: 1300-1303
・25名26眼の進行した眼内網膜芽細胞腫の患者に3剤同時動脈内化学療法(SIAC)を施行し、平均14か月の経過観察後全員生存、転移無し。26眼中の23眼(88%)は眼球を温存でき、3眼は眼球摘出。薬剤はそれぞれ生食に溶解して10mlとし、連続して10分以上かけて合計30分の動脈注射とした。効果はERGで定期的3~4週毎に30Hzフリッカーに対する反応を記録した。
・SIACは進行した眼内病変に対して眼球を保存し、化学療法による全身合併症を軽減する有効な方法である。メルファラン単剤でも有効だが、効果の無い症例もあるうえ、全身的には白血球減少という副作用ゆえ用量が制限される。ゆえにトポテカンとカルボプラチンも併用し、これによりメルファランの使用量を0.4mg/kg以下におさえることができた。3剤SIACは静注化学療法や2剤SIACで無効な患者に効果があるとわかった。今回大多数がERGの機能を維持できて、88%は眼球を摘出せずに済んだ。(YM)