Surgical intervention in childhood intermittent exotropia: current practice and clinical outcomes from an observational cohort study
Deborah Buck et al (Newcastle, UK)
Br J Ophthalmol 2012; 96: 1291-1295
・11才以下87名に英国の18施設で間歇性外斜視の手術を施行。72名に術後平均21ヶ月で他覚検査と満足度を測定した。
・眼位では36%大変良好(遠見で0~8▵X(T)と、安定した近見立体視)
28%良好(遠見で9~15▵X(T)、又は4▵以下のETと安定した近見立体視)
36%不良(遠見で15▵以上のX(T)、又は4▵以上のET,近見立体視の悪化か消失)
11名に術後過矯正(ET)がみられ、追加手術(2名)、ボツリヌス注射(1名)、眼鏡による矯正(1名)、そのまま放置(7名)
65%が結果に満足だが、不満足の35%のうち20%はX(T)が残る事又は再発、15%は過矯正(ET)
・間歇性外斜視は19才以下で10万人中約30人だが、11才以下では1%の頻度である。これは遠見時の一時的な外斜視で、疲労時や注視しない時に起こり、近見で更に目立ち、固定した外斜視に発展しうる。X(T)に対して何が最も良いかは一致していない。手術が最も良いと言われる理由は、外見上の改善、固定した外斜視への進行の予防、遠見での立体視の改善。しかし過矯正(あえて内斜視とする)が、術後再び外斜視に戻る傾向があることから、最も良いと考えられてもいる。今回の調査ではあえて内斜視にする必要は無いと思われた。手術の適応、量、過矯正の管理を厳密に取り決めたいが、患者の満足度と手術の成功は比例せず、容易では無いと思われた。(YM)