Long-term outcome of scleral-fixated intraocular lens implantation
Abbie S W Luk et al (Hong Kong)
Br J Ophthalmol 97(10): 1308-1311, 2013
・Alcon CZ70BD(PMMA, eyelets)レンズを10-0ポリプロピレンで縫着
・1997年から2008年まで最低1年以上経過観察ができた99例104眼(M51,F48)
・平均観察期間 73±43か月(12-180)
・72.1%は術後矯正視力は不変・あるいは改善し、27.9%で低下した。
・24%で術後合併症を生じた。
4眼で縫着の糸の露出があったが、糸のトリミングやローテーションを行い、視力に影響するものや追加処置は必要なかった。
IOLの偏移を2眼に認めた。(術後外傷と認知症患者)
最も多いのは角膜障害5眼であったが、それらの既往はFuch’s角膜ジストロフィー1眼、硝子体手術既往眼2眼、急性緑内障発作眼1眼、Hapticの突出により、ACIOLを入れた1眼であった。
2.9%(3眼)で眼圧上昇があり、手術を必要とした(すべて外傷既往眼)
2.9%で屈折矯正手術を要するような重篤な術後乱視を生じた
1眼で網膜剥離を9か月後に発症し、硝子体手術を行った
1眼で脈絡膜剥離を術翌日に認めたが、2週間以内に消失した
全体として13/104眼(12.5%)で追加手術が必要となった。
・既報では50か月の経過観察で縫着糸の劣化が27%で診られたと報告があるが、2例(1.9%)のみであった(MM)