Sebaceous carcinoma in Japanese patients: clinical presentation, staging and outcomes
Akihide Watanabe et al. (聖隷浜松病院)
Br J Ophthalmol 97(11): 1459-1463, 2013
・日本人の眼瞼に出来た脂腺癌の臨床像、管理、AJCC第7版TNM分類との相互関係。
63人63例(男性26人、女性37人)平均年齢71歳、平均経過観察期間4.2年
上眼瞼21例、下眼瞼42例、平均腫瘍径8mm (2~37mm)
・59例は最初から結節やmassが認められた。1例は乳頭状、3例は板状またはびまん性に瞼が厚くなっている状態だった。
・TNM分類: T2aN0M0(60%)、T2bN0M0(25%)、T3aN0M0(9%)T3bN0M0(2%)、T2bN1M0(2%)、
T3bN1M1(2%)
治療は冷凍凝固術、切除術が施行され、T3bN0M0の1例のみ眼窩内容除去術を行った。
冷凍凝固術を受けた患者の4例が再発した。T2aN0M0 2例、T3aN0M0 2例
5例に他の部位への結節状の転移を認めた。その内2例がT2aN0M0だった。
・最初から正しく診断されていたのは36例(57%)だった。
これは、以前の報告に比べると高い確率である。それは、脂腺癌がアジアで多いので、眼科医や病理医の認識が高いためと考えられた。
T3a以上の腫瘍は他の部位への結節状の転移ではなく、局所再発と関連していた。
以前の報告書に反して、10ミリより小さいT2a腫瘍は他の部位への転移と関連していた。(CH)