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British Journal of Ophthalmology

2013
97巻

網膜色素変性症に伴う嚢胞様黄斑浮腫に対するdorzolamide点眼治療の長期成績

British Journal of Ophthalmology 97巻(9号)2013

Therapeutic effect of prolonged treatment with topical dorzolamide for cystoid macular oedema in patients with retinitis pigmentosa
Yasuhiro Ikeda, et al.(九州大)
Br J Ophthalmol 97(9): 1187-1191, 2013
・網膜色素変性症に伴う嚢胞様黄斑浮腫に対するdorzolamide点眼治療の長期成績を検討した。
・症例: 10人18眼(男性1人、女性9人)、平均年齢43.0歳、両眼8人、片眼2人
1%dorzolamide点眼を1日3回した。1,3,6,12,18ヶ月毎に経過観察した。
・6ヶ月以内でベースラインから20%以上CMEが減少したのは14眼(77.8%)
6ヶ月以内でほぼ完全にCMEが消失したのは9眼、その内8眼は18ヶ月間効果が持続した。
網膜厚が改善した10眼のすべてで黄斑の感度は改善していた。(baseline: 29.7±3.6 dB 、18ヶ月後: 31.7±3.3 dB)
全例で副作用はなかった。
・dorzolamide点眼の長期使用は網膜色素変性症に伴う嚢胞様黄斑浮腫に効果的で安全であった。
治療の最初の選択肢と考えられる。
6ヶ月以内にCMEが引かない症例には他の治療が必要である。(CH)

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