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British Journal of Ophthalmology

2015
99巻

マイボーム腺機能不全(MGD)に対する経口アジスロマイシンとドキシサイクリンの二重盲検オープンラベル治験

British Journal of Ophthalmology 99巻(2号)2015

Oral azithromycin versus doxycycline in meibomian gland dysfunction: a randomised double-masked open-label clinical trial
Mohsen Bahmani Kashkouli
Br J Ophthalmol 99(2): 199-204, 2015
目的:MGDに対する経口アジスロマイシンとドキシサイクリンの有効性と安全性を検討する。
対象と方法:2013年2月から2013年7月、100人100眼(図2)
アジスロマイシングループ 50眼 5日間内服(1日目500mg、残り4日250mg)
ドキシサイクリングループ 50眼 1ヶ月内服(200mg)
全員に眼瞼の温罨法、洗浄、人工涙液を続けた。
5つの症状(掻痒、灼熱感、異物感、乾燥、眼瞼浮腫)と7つの所見(マイボーム腺分泌物、詰まった腺の数、結膜充血、眼瞼縁の赤さ、眼瞼縁の残渣物、BUT、フルオ染色のパターン)をスコア化し(4ポイントスケール(0〜3))、治療前、治療後1週、1ヶ月、2ヶ月で経過観察した。
結果:両グループで症状、所見とも改善した。所見はアジスロマイシングループでよりスコアが減ったが、その中でも球結膜充血、眼表面疾患が有意に改善した。
患者の印象ではアジスロマイシングループでexcellent 6%、good 46%、ドキシサイクリングループでexcellent 0%、good 32%だった。
副作用:軽い胃腸症状 2回目の受診時、ドキシサイクリングループに多かった。
結論:両グループともMGDに対する効果を認めた。しかし、アジスロマイシングループで症状と所見でより改善し、副作用も少なかった。内服期間が短くコストも抑えられる為、アジスロマイシンのほうがいいと思われた。(CH)

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