Influence of graft size on graft survival following Descemet stripping automated endothelial keratoplasty
Vito Romano, et al. (U.K.)
Br J Ophthalmol 99(6):784-788,2015
目的:DSAEKのグラフトサイズの移植片生着に対する影響を調べた。
対象と方法:水疱性角膜症のためDSAEKを施行した症例131眼(フックス角膜内皮変性症84眼、偽水晶体水泡性角膜症(PBK)47眼)、少なくとも1年以上経過観察できた症例。
ドナー平均年齢69.4±11.6歳、平均角膜内皮細胞密度(ECD) 2775.6±196.4 cells/mm2
グラフトサイズにより3つのグループに分けた。9mm以下 28例、9mm 52例、9.5mm以上 51例
結果:全例術前平均視力1.01±0.76 logMAR → 12ヶ月後 0.2±0.2 logMAR
9mm以下術前視力0.89±0.38 logMAR → 12ヶ月後 0.28±0.38 logMAR
9mm術前視力0.88±0.60 logMAR → 12ヶ月後 0.27±0.27 logMAR
9.5mm以上術前視力1.1±0.92 logMAR → 12ヶ月後 0.25 ±0.23 logMAR
術後の視力はECDと関連があったが、ドナー年齢や術前視力とは関係なかった。
移植片生着不全は11例(9mm以下5例、9mm 4例、9.5mm以上 2例)。
グラフトサイズの大きさとECDは移植片生着不全の減少と関連していた。ドナー年齢、病気のタイプ、合併症とは関係なかった。
術後の中央ECDは測定していない。
結論: ECDは角膜全体均一ではなく、角膜周辺部の方がかなり多い傾向にある。アマンらは、ECDが中央から周辺にかけて増加し、特に9mmを超えると10%増加することを実証した。大きい移植片はより多数の内皮細胞を移植して、長期間移植片を生着させると思われた。(CH)