Topical cyclosporine A 0.05% for recurrent anterior uveitis
Shreya S Prabhu et al, (Michigan, U.S.)
Br J Ophthalmol 2016 (3) ;100:345-347.
目的:再発する前部ぶどう膜炎の症例で、ステロイド点眼や内服といった従来の治療法と長期間の0.05%シクロスポリンA点眼での治療結果を比較した。
対象と方法:再発性の虹彩炎や慢性の虹彩炎と診断された患者8人(女性5人、男性3人)、平均年齢55.1±15.1歳、7人(88%)コーカサス、1人(12%)アフリカ系アメリカ人、従来の治療法で少なくとも3ヶ月以上、0.05%シクロスポリンA点眼1日2回で少なくとも3ヶ月以上治療できた症例。
シクロスポリンA点眼を使う前に平均3.6±2.0回再発していた。
結果:シクロスポリンA点眼で治療した12ヶ月間で前部ぶどう膜炎の発症が有意に減少した。発症の持続時間、炎症が起こっていた合計日数も減少した。
結論:うさぎを使った実験で、炎症を抑える為に十分なシクロスポリンAの濃度が結膜と角膜の中に吸収されることが証明されている。さらに吸収されたシクロスポリンAは長い半減期があり、1回投与後、角膜の中で最高96時間高濃度を維持していた。
そのため、角膜や毛様体は、前部ぶどう膜炎のフレアを防ぐためにシクロスポリンAを継続的に放出し、十分な濃度を維持する貯蔵庫の役割をしているかもしれない。
従来の治療と比較し、0.05%シクロスポリンA点眼治療は再発性前部ブドウ膜炎の改善を示した。(CH)