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British Journal of Ophthalmology

2020
104巻

レーザー虹彩切開後のPACGへの移行について

British Journal of Ophthalmology 104巻(3号)2020

Appositional angle closure and conversion of primary angle closure into glaucoma after laser peripheral iridotomy.
Qiu L et al(China)
Brit J Ophthalmology 104(3): 386-391, 2020
・レーザー虹彩切開LPI後の隅角接触(appositional angle closure:AppAC)とPACが原発閉塞隅角緑内障PACGへ移行する関連を調べた。
・中国人のLPI後のPACの約25%が5年以内にPACGになると言われている。
・5年以上で5回以上の視野結果のあるLPIを受けた患者について検討した。
・AppACの診断は超音波検査で、線維柱帯と虹彩が同位置にあった場合とした。
・PACのPACGへの移行の診断は、緑内障性視神経症の発症と対応した視野欠損の発生があった場合とした。
・58例80眼の平均経過観察期間は6.67±1.33年であり、PACへの移行は20眼で見られ、その頻度はAppACが2象限を越えたものでは7/12(58.3%)で、2象限以下であったもの13/68(19.1%)より有意に多かった(p<0.005)。
・移行しなかった群と比較して移行群では年齢(67.0±8.63:61.15±8.24)と垂直C/D比(0.52±0.16:0.39±0.13)がいずれも有意に高かった(p<0.05)。
・以上から、高齢で、垂直C/D比が大きく、AppACが広く、眼圧変動の大きい方がPACGに移行しやすいことが分かった。(TY)

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