Upside-down position leads to choroidal expansion and anterior chamber shallowing: OCT study
Li F, Li H, Yang J, et al(China)
British J Ophthalmol 104(5):790-794, 2020
【背景】
脈絡膜厚(CT)の動的変化が浅前房化を引き起こすかどうかを調べる
【方法】
健常ボランティア34名
脈絡膜厚(CT)の動的変化を調べるため、被験者は1.5分間、上下逆さまの姿勢をとった
眼圧(iCareで測定)、脈絡膜・前房のOCT画像を、ベースライン時・逆さま姿勢後・15分間安静にした後に取得
眼圧・前房深度・脈絡膜血流の変化を比較
【結果】
34名の被験者の68眼を解析
1.5分間逆さにした後、CTは226.39±52.44μmから238.34±54.84μmへと有意に増加(p<0.001)。
脈絡膜Flow indexは逆さ姿勢で0.3357±0.0251から0.3004±0.0190に減少し、前房深度(3.21±0.22mm→3.13±0.21mm、p<0.001)と強膜岬から500μmでの隅角開口距離(0.65±0.24mm→0.58±0.20mm、p=0.007)の減少が認められた
Pearson相関分析では、ベースライン時のCTとCT増加が正の関係にあることが示された(p=0.001)。
【結論】
座位から逆立ち姿勢に体位を変化させると、脈絡膜肥厚、浅前房化、脈絡膜血流低下を伴う眼圧上昇が認められた。今回のデータは脈絡膜肥厚と前室浅化の関係のエビデンスを示すものであり、隅角閉鎖の病態との関連性を示唆するものである(MK)