Changes in intraocular pressure during reading or writing on smartphones in patients with normal-tension glaucoma
Ahnul Ha et al (Koria)
Br J Ophthalmol 104(5):623-628, 2020
40名の点眼治療中の緑内障患者と38名のレクトミー手術後の緑内障患者を対象
100ルクスの暗い環境でスマートフォンを用いて読書、タイピングを実施
すべての患者は治療前眼圧より最低20%眼圧下降を得られている。
結果
点眼治療中の患者では5分後に眼圧上昇し、25分まで上昇を続けた(13.9mmHg→17.5mmHg)
レクトミー術後患者では5分後は上昇していたがその後有意な上昇はなかった(13.6mmHg→15.0mmHg)
両群とも作業中止5分後には作業前のレベルに戻った。
これまでの報告で
眼圧上昇の原因として1)調節と輻輳、2)外眼筋の収縮、3)心理生理学的なストレス、4)ドライアイ、5)首を曲げた姿勢 が示唆されている。
また、正常者でもスマホ使用にて眼圧上昇の報告有り
眼圧の変動は視野障害の危険因子でもある
ただし、今回の程度の変化が緑内障進行にどの程度影響を及ぼすかは不明
結論
低照度下でのスマートフォン作業では、コントロールされているNTG患者の眼圧上昇をきたす可能性がある。しかし、この参加者では眼圧変動はレクトミーを受けた患者は変動が小さかった。(MM)