Early diabetic changes in the nerve fibre layer at the macula detected by spectral domain optical coherence tomography.
Park HYL et al(Korea)
Brit J Ophthalmol 95(9): 1223-8, 2011
・DM網膜症のない37名の糖尿病患者(NDR)、様々な重症度のDM網膜症を持つ89名の患者(DR)と40名の正常者において、Cirrus HD-OCTで視神経乳頭周囲のNFL厚みと同様の方法での黄斑部のNFL厚みを測定した。
・視神経乳頭周囲のNFL厚みは重症度に応じて薄くなっていた。
・平均NFL厚みは、正常者118.5±11.1:NDR 119.2±13.6:軽症NPDR 100.1±14.2:中等度NPDR 96.3±19.4:重症NPDR 92.1±13.0μm(ANOVA p=0.031)。
・黄斑部のNFL厚みも重症度に応じて薄くなっていたが、有意差のみられたのは、上方の黄斑部NFL厚みで、正常者49.9±8.4:NDR 39.1±8.2:軽症NPDR 38.2±7.7:中等度NPDR 37.7±8.2:重症NPDR 33.4±6.9μmであった(ANOVA p=0.032)。
・この黄斑部上方網膜のNFL厚みは、殊に正常者とNDRとの間の差が大きかった。
・このことから、視神経乳頭周囲のNFL厚みを測定する方法を黄斑部に応用し、黄斑部上方のNFL厚みを測定すれば、糖尿病者の最も早期の網膜症の変化をとらえる事に有効であろう。