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British Journal of Ophthalmology

2011
95巻

細菌性眼内炎に対するステロイド硝子体内注入の効果

British Journal of Ophthalmology 95巻(10号)2011

Adjunctive use of intravitreal dexzmethasone in presumed bacterial endophthalmitis: a randomised trial.
Albrecht E et al(South Africa)
Brit J Ophthalmol 95(10): 1385-8, 2011
・細菌性眼内炎に対し、硝子体内dexamethason注射の追加治療が有効かどうかを検討した。
・対象は白内障術後眼内炎(32例)、瀘過泡関連眼内炎(13例)、その他の眼内炎(17例)で、硝子体内へceftazidime (2.225mg/0.1ml)、vancomycin (1mg/0.1ml)と、dexamethason (0.4mg/0.1ml:30例)あるいはプラセボー注射(32例)を行った。
・この注射は、必要があれば48時間後に再投与した。
・真菌などの非細菌性眼内炎が疑われた場合や、硝子体手術を行った場合は対象としていない。
・Snellen視力の改善はdexamethason群で2.79ライン、プラセボー群で1.8ラインであり、有意差はなかった。
・原因疾患群で分けた場合、白内障術後眼内炎では、dexamethason群は4.1ラインで、プラセボー群は2.7ラインより有意に良くなっており(p=0.33)、3ヶ月後の視力0.33以上の率はdexamethadon群が65%、プラセボー群が36%であった。
・Dexamethason投与による副作用もなかった事から、白内障術後眼内炎にはdexamathason硝子体内投与が安全で有効な方法と考えた。

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