Effects of intravitreal triamcinolone acetonide injection with and without preservative.
Maia M et al(Brazil)
Brit J Ophthalmol 91(9): 1122-4, 2007
・防腐剤含まないtriamcinolone acetonide (PFTA)と、防腐剤含有のもの (KE)とを比較した。
・KEには0.99% benzyl alcohol, 0.75% carboxymethylcellulose, 0.04% polysorbate 80が含まれている。
・471眼に 4mg/0.1mlのステロイドを646回注入した。577回は PFTA、69回は KEである。
・副作用として、無菌性眼内炎はステロイドで軽快するhypopyon、高眼圧は23mmHg以上と定義した。
・6~57ヶ月経過観察(平均13±7.5)。
・高眼圧は127眼(20%)にみられたが、両群間に有意差はない(p=0.167)。
・無菌性眼内炎はPFTAで7眼(1.2%)、KEで5眼(7.3%)であり(全体で12眼1.9%)、両群間に有意差がみられた(p=0.005)。
・KEの1眼(0.15%)で細菌性眼内炎を発症。
The role of heredity in determining central retinal thickness.
Liew SHM et al(UK)
Brit J Ophthalmol 91(9): 1143-7, 2007
・St Thomas’s hospitalに登録された双生児310例の黄斑部中央1ミリ直径の網膜厚み(CRT)をOCTで調査した。
・1卵生双生児(MZ)81組、2卵生双生児(DZ)74組。
・CRT平均は212.1μm(165-277)であり、屈折度と有意に相関し、近視度が進むにつれ、CRTは薄くなっていた。
・CRTは、MZではDZよりも高い相関があり(r=0.88 vs r=0.58)、遺伝的な関与が示唆された。
Visual acuity and perimacular retinal layers detected by optical coherence tomography in patients with retinitis pigmentosa.
Matsuo T et al(岡山大)
Brit J Ophthalmol 91(7): 888-90, 2007
・網膜色素変性症58例115眼で検討。
・OCTの高反射率層の数が1層か、2層か、3層かによって最高視力値が違うかどうかを検討した。
・高反射率層の数と最高矯正視力値とは優位に相関していた(p<0.001)
・(Witkins AJ et al, AJO 146:945,2006参照)
Decreased retinal nerve fibre layer thickness detected by optical coherence tomography in patients with ethambutol-induced optic neuropathy.
Chai S et al(TX USA)
Brit J Ophthalmol 91(7): 895-7, 2007
・エタンブトール視神経症患者8名の網膜神経線維層厚み(RNFLT)を、エタンブトール治療終了後3ヶ月以内(1週間から3ヶ月)にOCTで測定した。
・その12ヵ月後に、再度OCT検査を行ったところ、RNFLTは有意に減少していた。
・減少量は耳側 -26.5μm(-22.8%, p=0.009)、上方 -18.6μm(-15.7%, p=0.019)、鼻側 -15.0μm(-18.2%, p=0.025)、下方 -14.9μm(-9.0%, p=0.130)、平均 -18.8±5.4μm(-16.4±5.8%)。
Postoperative endophthalmitis associated with sutured versus unsutured clear corneal cataract incisions.
Thoms SS et al(MI USA)
Brit J Ophthalmol 91(6): 728-30, 2007
・5年間で一人の術者が、無縫合379眼、縫合436眼の白内障角膜切開手術を行い、無縫合群では5例の術後眼内炎を発症。
・縫合群では術後眼内炎はなく、両群間に有意差がみられた
・手術24時間以内の抗生剤点眼の開始、術終了直後のポビドンヨード点眼は有用である
(コメント:最近の論文の中では最悪のものと思われます)
Inhibition of experimental corneal neovascularisation by bevacizumab(Avastin).
Manzano RPA et al(AZ USA)
Brit J Ophthalmol 91(6): 804-7, 2007
・硝酸銀で16頭のラット角膜を化学焼灼して角膜新生血管を作成した。
・焼灼後、7日間、1日2回のbevacizumab 4mg/ml点眼を行った10眼と、生食2回点眼したコントロールの6眼を比較し、角膜上の何%の面積を新生血管が占めているかを写真判定した。
・Bevacizumab群では 38.2%±15.5%で、コントロール群は 63.5%±5.0%で有意差があった(p<0.02)
Risk of non-arteritic anterior ischaemic optic neuropathy (NAION) after cataract extraction in the fellow eye of patients with prior unilateral NAION.
Lam BL et al(FL USA)
Brit J Ophthalmol 91(5): 585-7, 2007
・1986-2001年のカルテを対象として、NAION発症日と白内障手術日を調査した。
・片眼のNAION発症前に他眼の白内障手術を受けていた場合は除外した。
・325例のNAIONの内、白内障手術を1986-2001の間に受けたのは17例で、その内、9例(53%)に術眼にNAION発症していた。発症時期は、術後6ヶ月以内に6眼が発症。
・手術を受けなかった308例の内、59例(19%)が他眼にNAIONを発症。
・NAIONの他眼の白内障手術は、その眼にNAIONを発症する頻度を3.6倍(95%CI=1.7-7.7 p=0.001)にする。
・白内障手術数時間以内に発症する、術後眼圧上昇が要因と考えられている即時型と、術後数時間から数日で発症する原因不明の遅延型がある
・遅延型の発症は2000例に1例の発症率であり、通常のNAIONの10万人に2.3-10.3人/年よりずっと高い。
Histological findings of a choroidal neovascular membrane removed at the time of macular translocation in a patient previously treated with intravitreal bevacizumab treatment(Avastin).
Gibran SK et al(UK)
Brit J Ophthalmol 91(5): 602-4, 2007
・Avastinを何回も注入した症例で黄斑移動術を行い、中心窩下脈絡膜新生血管膜CNVを除去した。
・アバスチン治療中に発生するRPE裂孔は、無血管網膜下組織の収縮によると思われた
Pretreatment of posterior subtenon injection of triamcinolone acetonide has beneficial effects for grid pattern photooagulation against diffuse diabetic macular oedema.
Shimura M et al(東北大)
Brit J Ophthalmol 91(4): 449-54, 2007
・瀰漫性糖尿病黄斑浮腫(DDME)に対するレーザーグリッド光凝固(G-PC)の前にトリアムシノロン(TA)のテノン嚢下注入が有効かどうかを検討した。
・DDMEの37例42眼に対し、21眼はG-PCの1週間前にTA注入を受け、21眼をコントロールとした。
・検討項目は視力(VA)、中心窩厚(FT)、ハンフリーの30-2でのMD、光凝固強度である。
・TA群ではFT,VAは上昇し、G-PC後も24週後までは良好であったが、非TA群ではG-PC後に一過性のFT,VA悪化を来たし、その後、徐々にFT,VAともに上昇した。
・24週後ではTA群ではコントロール群よりHPのMDは良好であり、G-PCに要したレーザーパワーは少なかった
Serious complications of local anesthesia for cataract surgery: a 1 year national survey in the (United Kingdom)
Eke T et al(UK)
Brit J Ophthalmol 91(4): 470-5, 2007
・白内障手術時の眼球周囲麻酔、球後麻酔、テノン嚢下麻酔、結膜下麻酔、点眼麻酔、前房内麻酔の施行頻度、合併症について2002-2003の13ヶ月間、全英で調査した。
・4.1%が全麻、92.1%が鎮静剤なしの局麻、3.9%が鎮静剤下の局麻。
・約375,000の局麻の内、30.6%眼球周囲、3.5%球後、42.6%テノン嚢下、1.7%結膜下、9.9%点眼、11.0%前房内麻酔。
・球後、球周囲麻酔は視力に影響する合併症が発生しやすいが、生命に影響する合併症はいずれの麻酔も同等であった。
・眼球穿孔は眼球周囲麻酔で22例、球後で4例あった
Accuracy of GDx VCC, HRT I, and clinical assessment of stereoscopic optic nerve head photographs for diagnosing glaucoma.
Reus NJ et al(Netherlands)
Brit J Ophthalmol 91(3): 313-8, 2007
・VCCを用いた GDx variable cornea compensation(VCC) scanning laser polarimetry (SLP)と、HRT I confocal scanning laser ophthalmoscopy(CSLO)の正確性、再現性を、立体視神経乳頭(ONH)写真と比較検討した。
・40眼の正常者、48眼の緑内障、6眼の高眼圧症で検討。
・SLP-VCCではnerve fiber indicator(NFI)を、CSLOではMoorfields regression analysis(MRA)とBathija linear discriminant function(LDF)を指標とした。
・写真判定は緑内障専門医、一般眼科医、眼科レジデント、オプトメトリスト各4名が行なった。
・診断率はSLP-VCC 93.2%、CSLO 86.4%、専門医 86.7%、一般眼科医 85.2%、オプトメトリスト 81.5%、レジデント 73.0%であった。
・画像診断は緑内障診断に有用である
Intravitreal bevacizumab (Avastin) as treatment for subfoveal choroidal neovascularisation secondary to phathological myopia.
Yamamoto I et al(MA USA)
Brit J Ophthalmol 91(2): 157-60, 2007
・9例11眼(内5眼は既PDT治療眼)の高度近視性黄斑部脈絡膜新生血管を対象
・治療前視力は6眼では 20/50-20/100、5眼は20/200以下。
・アバスチン(1.25mg/0.05ml)注入後、平均153日(35ー224)日での視力は7眼で20/20-20/40、1眼で20/50-20/100、3眼で20/200以下。
・1回注入が8眼、2回注入が3眼。
・視力改善は平均 3.5 line(-1から+8 line)で、11眼中8眼は最終視力は 20/50を獲得。
・中心窩網膜厚は340(253-664)から 234(142-308)μに改善:平均103μ(+4から-356)であり、注入による副作用はなかった
Intravitreal injection of bevacizumab for choroidal neovascularisation associated with pathological myopia.
Sakaguchi H et al(大阪大)
Brit J Ophthalmol 91(2): 161-5, 2007
・8例8眼の近視性脈絡膜新生血管に対し、1mgアバスチンを硝子体内注入し、最低3ヶ月間経過観察。
・平均最良視力は注入前0.26であったが、注入後0.51に上昇。6眼(75%)で2line以上の視力上昇、2眼(25%)で改善なし。
・蛍光眼底では7眼(87.5%)で漏出が減少。
・網膜中心窩厚は198.4±66.5μから、155.1±74.6μに有意に減少(p=0.027)した
Clinical evaluaton of cornea pseudoguttata.
Nakashima Y et al(筑波大)
Brit J Ophthalmol 91(1): 22-5, 2007
・3521名の連続患者のうち、40名44眼(1.1%)に見られた偽滴状角膜の報告。
・全例で前眼部眼異常がみられた。
・CL装用による角膜炎(16例)、EKC(8例)、角膜上皮欠損(6例)、SPK(4例)、角膜異物(3例)、原因不明の角膜炎(3例)、角膜潰瘍(2例)、ヘルペス性角膜炎(1例)、虹彩炎(1例)である。
・角膜の偽滴状角膜は角膜浸潤や炎症でよくみられる疾患であるが、原疾患の回復とともに自然治癒し、後遺症は残さない
Central corneal thickenss and correlation to optic disc size: a potential link for susceptibitity to glaucoma.
Pakravan M et al(USA)
Brit J Ophthalmol 91(1): 26-8, 2007
・POAG患者で、HRTで視神経乳頭の大きさを測定し、超音波パキメータでCCTを測定。
・眼手術を受けていた人は除外した。
・76%が白人、19%がAfrican-American、5%がその他である。
・CCTは視神経乳頭面積と逆比例していた(r=-0.284, p=0.0036, n=72)。
・乳頭面積は、Caucasianは 1.9±0.47(n=119)で、African American(2.4±0.54平方mm)より有意に乳頭面積は小さかった(p<0.001)。
・角膜が厚いと眼圧が過大評価されるが、乳頭は小さくて頑丈である。
・一方、角膜が薄いと眼圧が過小評価され、また大きく変形し易い視神経乳頭を持っている
Axial length and optic disk size in normal eyes.
Oliveira C et al(NY USA)
Brit J Ophthalmol 91(1): 37-9, 2007
・A-scanで眼軸測定し、HRTで視神経乳頭面積を281例で測定。
・乳頭面積は黒人(2.12±0.5)では白人(1.97±0.6)より有意に大きかった(p=0.02)。
・乳頭面積は眼軸長と有意に相関(r=0.13 p<0.036)。
Selective laser trabeculoplasty versus argon laser trabeculoplasty: results from a 1-year randomised clinical trial.
Damji KF et al(Canada)
Brit J Ophthalmol 90(12): 1490-4, 2006
・152名176眼のPOAGをSLT 89眼、ALT 87眼に振り分けて検討。
・線維柱帯を180度にわたりSLTかALTを行ない、12ヶ月経過観察した。
・12ヵ月後の平均眼圧下降はSLTは 5.86±6.15、ALTは 6.04±4.82で有意差はなかった。
・12ヶ月後の20%以上の眼圧下降が得られた率もSLTは59.7%、ALTは60.3%で有意差はなかった。
Is intravitreal bevacizumab (Avastin) safe?
Michels S(Austria)
Brit J Ophthalmol 90(11): 1333-4, 2006
・アバスチン(bevacizumab)のoff-labelの硝子体内使用は安全かどうかについての、インターネットを利用した調査報告
・The International intravitreal bevacizumab safety surveyである(Fung et al 当号: 1344-9)
・12カ国70施設からの5000以上の患者への7000回以上の注入結果
・アバスチンは本来は転移大腸癌に何ヶ月も2週間毎に 5mg/kg静注するものであり、1.9-4.4%に血栓症が発症するリスクがある。
・眼科利用は1-2.5mgの硝子体内注入を4週間毎に行なうもので、全身投与の150-400分の1の量である
・今のところは問題はなさそう
Choroidal blood flow in the foveal region in eyes with rhegmatogenous retinal detachment and scleral buckling procedures.
Sugawara R et al(旭川医大)
Brit J Ophthalmol 90(11): 1363-5, 2006
・黄斑部に剥離が及んでいない裂孔原性網膜剥離11眼に対し、輪状締結(#40)と強膜内陥(#276)を行なう前後の脈絡膜循環を Laser Doppler flowmetryで検討した。
・脈絡膜循環の測定結果は他眼との比較で検討した。
・手術前には、罹患眼の中心窩の脈絡膜循環は健眼と優位差はなかったが、術後、2週間から4週間の間は有意に低下し(p<0.05)、術後12週後に基準値に戻った
Relationship between macular hole size and the potential benefit of internal limiting membrane peeling.
Tadayoni R et al(France)
Brit J Ophthalmol 90(10): 1239-41, 2006
・黄斑円孔の大きさとILM剥離の利点について検討した。
・連続する84例の原発性黄斑円孔で最低3ヶ月間は経過観察のできたものについて検討した。
・黄斑前膜を除去し、17%C2F6ガスを注入,10日間のうつ伏せを行なった。
・84眼中36眼はILM剥離を行なった。
・術後の閉鎖率は、黄斑円孔の大きさが400μm以上のものでは、ILM剥離眼では21/21(100%)、非剥離眼では 22/30(73.3%)(p=0.015)。
・大きさが400μm未満のものでは、ILM剥離眼では15/15(100%)、非剥離眼でも18/18(100%)。
・黄斑円孔が大きいもの(400μm以上)では、ILM剥離を行なったほうがよい