Visual recovery after coneal crosslinking for keratoconus: a 1-year follow-up study
Ivo Guber et al (Cantonal Hospital of Lucerne, Switzerland)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 251(3): 803-807, 2013
角膜クロスリンキング(CXL)手技
消毒後、点眼麻酔下で角膜中心から8㎜の範囲の上皮を剥離する。UV-A波照射より先に0.1%リボフラビン液を2分間隔で30分間浸み込ませる。細隙灯にて前房を診察し、十分なリボフラビンの浸透を確認し、最小角膜厚を測定し、400㎛以上の診療前最小角膜厚を確実にする。角膜表面から5㎝離れた部位より波長370nmのUV-Aを照射。その間リボフラビン液は5分毎に浸み込ませる。術後0.3%オフロキサシン点眼と0.1%デキサメサゾン点眼をし、昼夜コンタクトレンズをする。角膜が完全に回復するまで抗菌剤点眼を続ける。0.1%フルオロメソロン点眼は少なくとも1ヶ月間は1日5回使用し、その後2ヶ月かけて漸減する。
・28人中33眼の軽度から中等度の円錐角膜患者術前と術後3か月、1年を比較した。矯正視力の低下と患者の羞明由来の不満と一致して術後3ヶ月では眼内の光の分散が増加していた。CXL後1年では等価球面の改善により矯正視力が上昇し、眼内の光の分散も正常化した。CXL後の霧視は良く知られる現象で、CXL後最初の数週でアポトーシスが起こり、角膜の前方基質が損傷を受けるが、CXL後6週で周辺輪部から新しい角膜細胞が侵入する。これは最長4ヶ月で完成し、この間の混濁が多くの患者が訴える羞明・見づらさの主因である。境界線は存在しても霧視は通常3から4ヶ月で消退する。CXL後、強い羞明を訴える患者には、術後12ヶ月以内に術前の見え方に戻ると説明しても良い。(YM)