Pars plana vitrectomy for disturbing primary vitreous floaters: clinical outcome and patient satisfaction
K. F. de Nie et al. オランダ
Graefes Arch Cli Exp Ophthalmol 251(5): 1373-1382, 2013
85例110眼のVitreous floaterに対する硝子体手術の成績・患者満足度
5人の術者、20G/23G、トリアムシノロン使用、
Mini Quad indirect wide-field contact lens system (VOLK)を使用
インデント、周辺裂孔の検索は必ずしも行っていない。
除外:ぶどう膜炎などの続発性の混濁、中心視力障害(glaucoma, RD, AMD, DMR, corneal opacityなど)、白内障や黄斑手術の同時手術症例
満足度:modified NEI VFQ-25 questionnaireを用いて、術前と術後の満足度を評価
平均術後経過期間:26.4M (4-136M)
<結果>
106例(96.4%)が混濁が消失、4例は依然いくらか残存している
Snellen BCVA:0.83±0.22→0.91±0.22 (p=.002)
合併症:Retinal break: 11 eyes(10%) 7例は術中の裂孔。対処したが術後7日目に剥離
PVD: 作成 41eyes (37.3%), 試みるも不可 6eyes(5.5%), 既存 63eyes(57.3%)
トリアムシノロンは45.5%で使用
PVDを作成したうちの4例(9.8%)でRDを生じた
術中にPVDを作成していないうちの8/69例(11.6%)でRD 有意差なし
術後観察中12例でRD、そのうち2例で再剥離
RD発生までの期間 19.5M(1-67)
5/12例は術後3カ月以内
3カ月以降に剥離を生じた7例中3例は術前5-12Mに白内障手術を実施
7例中、PVD不可3例、作成1例、既存3例
12例の視力:0.85(0.5-1.2)→0.76(0.3-1.2) 50%で視力低下
20G:23G: 9例(15.8%):3例(5.7%) P=.127 症例数が足りないためと思われる
術前有水晶体74例(67.3%)、mild opacity 24eyesのうち18眼(75%)で白内障手術
Clearの50眼中19眼(38%)で白内障手術 平均16.2M後(2-117M)
術翌日の低眼圧:20G 2例(3.5%)、23G 12例(22.6%) P=.003 全例術後1週で正常化
術後25例(22.7%)で25mmHg以上の眼圧上昇:8眼はそのまま正常化
それ以外は点眼、内服、点滴のいずれかが必要だった
1例では眼圧上昇のためTrabeculectomy→revision→Baerveldt implant
1例で中心暗点
CME 6例(5.5%) 2例は治療抵抗性(1例はBaerveldtの患者と同一、1例はRDを生じた患者)
1例でERMでVitrectomy
眼内炎の発生はなし
<満足度>
91例(85.0%)が満足・非常に満足
6例はneutral(ERM,MH, irritation, residual floaters)
10例(9.3%)は不満・非常に不満 術後合併症(RD 4うち2例で視力低下、1例で難治CMEと緑内障、CME1例、中心暗点、残存floaters 2)
術後BCVAと満足度が強い相関
小さな文字の読書:中等度以上の不満 71%→15% 84%がほぼ問題なし
パソコン:中等度以上の不満 63%→9% 84%がほぼ問題なし
夜間の運転: 84.7%が術前不満→9% 85.5%がほぼ問題なし
93例(86.9%)は友人にも勧める
RDの発生は念頭に置いて術前・術中の周辺部網膜のチェック、疑わしければレーザー
白内障がある程度あれば同時手術も
より小さなクロージャーバルブ付のトロカールなら良いかも(MM)