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Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology

2013
251巻

成人病的近視眼の眼軸長の2年間の変化をIOLマスターで測定

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology 251巻(2号)2013

Changes of axial length measured by IOL master during 2 years in eyes of adults with pathologic myopia
Natsuko Saka, et al. (東京医科歯科大)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 251(2):495~499, 2013
・より信頼性の高いIOLマスターで多人数での眼軸長の変化を分析した。
・2007~2009年、東京医科歯科大学強度近視クリニックで両眼高度近視の患者185人
(男性63人、女性122人)、平均年齢48.4±12.2歳。
平均眼軸長29.35±1.8mm、平均屈折値 -13.0±1.8D
60眼(32.4%)に後部ぶどう腫があった。
年齢、眼軸長、前房深度、角膜曲率半径、眼圧を分析した。
・2年間の経過観察期間中に146眼(78.9%)眼軸長増加、12眼(6.5%)不変、
27眼(14.6%)短縮した。
全体の平均眼軸長29.35±1.8mm→2年後29.47±1.85mm、平均0.12±0.17 mm増えた。
前房深度、角膜曲率半径に変化は無かった。
後部ぶどう腫の有無、年齢、前房深度、角膜曲率半径は眼軸長の増加と関連は無かった。
・後部ぶどう腫の有無で眼軸長の増加に相違がなかったのは、経過観察期間が短いためと考えられる。
明らかに40代以降でも眼軸は増加したので、高度近視眼はさらに近視が進行する可能性を示唆した。(CH)

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