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Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology

2016
254巻

遷延するCSCに対するリファンピシン経口療法

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology 254巻(1号)2016

Oral Rifampin treatment for longstanding chronic central serous chorioretinopathy
Shulman S, et al. (Israel)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 254(1):10 15-22, 2016
【目的】慢性CSC患者に対するリファンピシン経口療法の効果を調査
【対象と方法】前向きパイロットスタディ。網膜下液(SRF)が3か月以上持続する慢性CSC患者(12例14眼)にリファンピシン300mg/日を3か月投与、6か月フォローアップ。
・ベースライン時の平均年齢58.5歳、SRF持続期間の平均28.4か月。
【結果】3か月後のSRFは9眼(64%)で減少、6眼(42.8%)で完全に吸収、そのうち4眼は6か月後までSRF再発せず。
・矯正視力の平均:投与前20/60→3か月後20/50(P>0.05)。
・網膜厚:25.3%、21.2%、21%(それぞれ1・2・3か月後)と有意に減少(P<0.05)
脈絡膜厚:投与前476±188μm→3か月後で427±125μm(P>0.05)
・2眼で副作用のため治療中断。(1眼で胆石症→胆嚢炎、1眼で血圧上昇)
【結論】リファンピシン経口療法は慢性CSC患者に対する治療オプションとなりうる。(MK)

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