眼科JOURNALトップ > Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology > 眼圧下降による構造、機能改善はあるか

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology

2016
254巻

眼圧下降による構造、機能改善はあるか

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology 254巻(6号)2016

Reversible structural and functional changes after intraocular pressure reduction in patients with glaucoma.
Waisbourd M et al(PA USA)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 254(6): 1159-1166, 2016

・緑内障患者で眼圧下降後の構造と機能の回復についてSD-OCT、VF、VEPで検討した。
・緑内障は全てのタイプを入れている。POAG、PE緑内障、LTG、CACGなどで罹患期間は不問。
・眼圧下降方法は点眼内服、レーザー、手術などである。
・除外した例は、VF測定不安定者、視力0.5未満、年齢<18と >90、緑内障以外の視野障害者、白内障による視力低下者、視神経症、網膜症、屈折値が>±5D、乱視度が>±3Dである

・61例76眼を術前眼圧により高眼圧群(8眼Grp1 IOP>32 m=44.9)、中度高眼圧群(54眼Grp2 IOP 22-31 m=26.9)、安定眼圧群(14眼Grp3 IOP<22 m=14.2mmHg)に分けた。
・Grp1と2では平均C/D比は有意に低下した(Grp1 0.76→0.72 p=0.043:Grp2 0.71→0.68 p<0.001)。
・Cup容積はGrp2では有意に減少した(Grp1 0.46→0.41 p=0.07:Grp2 0.46→0.39mm3 p=0.006)。
・RNFL厚はいずれも不変であった。
・Grp1の2例ではVFの改善もみられた。VEPでは有意差がなかった。(TY)

過去のアーカイブ