Effect of fluid-air exchange on reducing residual silicone oil after silicone oil removal
Hideki Shiihara, Taiji Sakamoto et al (鹿児島大)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol. Jun 14, 2017[Epub]
シリコンオイルが眼内に存在していると、緑内障や白内障、帯状角膜変性などの合併症を生じるため、完全に除去することが望ましいが、実際には完全抜去は難しく、様々な報告がある。その中で液–空気置換を行う方法がよさそうと言われているが、実際には抜去後にもSO粒が観察される
このSO粒は超音波で高反射像として捉えられ、この方法を利用した硝子体腔内の残存SOを評価する方法を開発し、SOを抜去する際、空気置換して抜去する方が良いか、空気置換しない方が良いのかを比較した
56眼のSO患者に対して、SO除去をまず普通にBSSにして行い、残存したSOについて術者の判断で決定した。AirEx(+) 30, AirEx(-) 26眼
(-)群 25Gまたは23Gプローブでできる限り吸引除去
術後7日以内または眼内残存ガスがなくなった時点でBscan US 10MHz transducerを用いて測定
垂直断面の最大径となる画像を用いた
眼軸長、IOP、レンズの状態、SOタンポナーデの期間、灌流液の量などを比較
SOI=高輝度反射粒シグナルの面積/硝子体腔面積 x100(%)
結果
患者背景に両群間で有意差なし
SOI:空気置換したほうが高かった 多変量解析:眼軸長とAirEx(+)に相関
AirEx(-)群:術前眼圧、眼軸と有意に相関
AirEx(+)群:術前IOP、眼軸、年齢、SOの期間、灌流量に相関なし
術者による違いも認めなかった
無水晶体眼は偽水晶体眼よりも少ない
結論
長眼軸、術前高眼圧ではより長く洗浄し、液−空気置換はどうしても必要な場合のみ行うほうが良い(MM)