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Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology

2017
255巻

全層角膜移植後の移植片機能不全に対するDMEK

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology 255巻(5号)2017

 Descemet membrane endothelial keratoplasty for graft failure following penetrating keratoplasty
Sonja Heinzelmann, et al. (Germany)
Grnefes Arch Clin Exp OphthaLmol (2017)(5) 255:979-985
目的:全層角膜移植後の移植片機能不全に対するDMEKの経過。
対象と方法:19眼 経過観察期間1年。DMEKを要した原因は水疱性角膜症からの眼痛を抑えるためだった。
PKからDMEKまでの期間は5〜112ヶ月。
結果:16眼で眼痛が取れた。その他3眼は1、24、28ヶ月で機能不全となった。2眼は再DMEK、1眼は再PKを受けた。
角膜厚は術前より270μm減少した。
術後1年で、95%が角膜の透明性を保っていた。
前房内空気再注入は完全に移植片を接着させるため7眼(37%)で必要だった。
15眼で視力が改善した。(図4)
結論:DMEKは、全層角膜移植後の移植片機能不全の症例で再PKに代わる実行可能な、そして価値がある選択肢である。特に、合併症のある眼ではDMEKは侵襲性の低い手技であり、患者のQOLを向上させる事が出来る。(CH)

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