Changes in aqueous concentrations of various cytokines after intravitreal bevacizumab and subtenon triamcinolone injection for diabetic macular edema
Seung-Young Yu et al (Korea)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 256(1): 39-47, 2018
・ベバシズマブ(1.25mg)の硝子体注射(IVB)とIVB+トリアムシノロンテノン(20mg)嚢下注射(STTA)後に眼内のサイトカインレベルを比較
・コントロールとして白内障手術を行う患者から前房水を採取
・24眼のDME患者をランダムにIVBとIVB+STTAに分けて、注射前と注射後4週目にBCVAとfoveal thickness、前房内のIL-6、IL-8、IP-10、MCP-1、PDGF—AA、VEGFを検査
・視力:どちらも改善したが、両群で有意差なし 眼圧も変化なし
・foveal thickenss:どちらも減少したが、減少の程度は有意差あり IVB+STTA > IVB
・サイトカイン:コントロールと比べて両群共IL-8、IP-10、MCP-1、PDGF—AA、VEGFは高値であったが両群間では有意差なし IL-6はDME群で高値ではあったが、有意差なし(考察:サンプル数の問題? もしくはIL-6はDMEにそれほど強い関与がないかも)
・IVB+STTA:MCP-1, PDGF-AA, VEGFが有意に低下、IL-8は有意に増加、IL-6とIP-10は変化なし
・IVB: VEGFのみ低下 他のサイトカインは変化なし
・どちらもVEGF濃度は減少したが、減少量はIVBの方が強い:IVB+STTA < IVB
既報:IVTAではIL-6、IP-10、MCP-1、PDGF—AA、VEGFが低下 IL-8は変化なし
・STTAを併用することでIL-8が上昇する理由として、IL-8はVEGF—Aが抑制された際の代償性血管新生シグナルとして機能するため、STTAとIVBで他のサイトカインが抑制されたことにより代償性にIL-8が上昇したのではないか。そしてそれがVEGFに作用した?既報ではステロイドはIL-8に影響しない?
・STTA併用でも効果が限られることの理由であるかもしれない(MM)