Low-intensity red-light therapy in slowing myopic progression and the rebound effect after its cessation in Chinese children: a randomized controlled trial.
Chen H et al(China)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 261(2): 575-584, 2023
・低出力の赤色光(LRL)治療とその治療中止が近視進行に及ぼす影響について、6歳から13歳の近視の小児102名をLRL群51名、単焦点眼鏡(SFS)群51名に分けて調査した。
・LRL群では波長635nmで0.35±0.02mWの赤色光レーザーを発射するSFSを1年間着用し、その後3か月間中止した。
・12か月後にLRL群の46名とSFS群の40名を比較すると、眼軸長進展は0.01mm (95%CI=-0.05~0.07):0.39mm(95%CI=0.33~0.45)、近視進行は0.05D (95%CI=-0.08~0.19):-0.64D(95%CI=-0.78~-0.51)、傍中心窩脈絡膜厚SFCTの変化は21.57μm(95%CI=12.00~31.13):-11.30μm(95%CI=-17.37~-5.23)であり、有意差があった(p<0.05)。
・治療終了3か月後にはLRL群では、眼軸長は0.16mm(95%CI=0.11~0.22)延び、屈折度はー0.20D (95%CI=-0.26~-0.14)近視化し、増加していた傍中心窩脈絡膜厚SFCTも薄くなり、SFS群とほぼ同じに戻った。
・赤色光照射終了によって、近視化へのreboundがあった。今後の追加調査が必要である。
・近視進行予防効果の作用機序として、photo-bio-modulation:PBM作用が推察されている。
・赤~近赤外光の持つ細胞増殖や成長促進作用が有効に働いているのではないか。
・あたらしい眼科 40(2):179-182、2023参照(TY)