Comparison of treatment effects between 4.9% N-acetyl-aspartyl glutamic acid and 0.05% cyclosporine A eye drops in dry eye
Daeun Shin, et al, (Korea)
Graefe.s Archive for Clinical and Experimental Ophthalmology 2022(10) 260:3285-3291
・目的:ドライアイ患者における 4.9% N-アセチル-アスパルチル グルタミン酸 (NAAGA) 点眼薬と 0.05% シクロスポリン A (CsA) 点眼薬の治療効果の違いを調査する。
・対象と方法:ドライアイと診断された86人86眼。点眼により2つのグループに分けられた。 グループ A は 4.9% NAAGA 点眼薬で治療された患者50 人50 眼、グループ B は 0.05% CsA 点眼薬で治療された患者36 人36 眼。治療開始後1か月および3か月で比較した。
・ドライアイ疾患特異的問診票であるOcular Surface Disease Index (OSDI)、ドライアイおよびマイボーム腺機能不全(MGD)のパラメーター、痛みや不快感の測定はVisual Analog Scale (VAS) スコアを計算することによって評価した。
・治療前の患者の人口統計、OSDI、ドライアイ、および MGD パラメーターに 2 つのグループ間で有意差はなかった。
・結果: OSDI、ドライアイ、および MGD パラメーターは、治療後1か月および3か月で、両方のグループで改善された。しかし、治療後1ヶ月では、グループ Aのドライアイおよび MGD パラメーターは、角膜染色スコアを除いて、グループ Bよりも改善を示した。さらに、治療後3か月では、眼瞼縁異常スコア、角膜染色スコア 、涙液層破壊時間、および OSDI は、グループ B よりもグループ A の方が有意に改善した。治療後 1 か月および 3 か月のグループ A の VAS スコアは、グループ B よりも有意に低かった。
・結論:4.9% NAAGA 点眼薬による治療はドライアイ患者に効果的であり、CsA 点眼薬よりも治療反応が速く、使用中の不快感も少なかった。4.9% NAAGA 点眼薬はステロイド点眼の代わりに従来の CsA との併用治療にも使用可能と思われる。(CH)