Response to netarsudil in goniotomy-treated eyes and goniotomy-naïve eyes: a pilot study
Haochen Xu, et al. Graefe’s Archive for Clinical and Experimental Ophthalmology 9(260): 3001-3007, 2022 (USA)
・少なくとも3ヶ月以上前<平均14ヶ月(中央12M、IQR5−18)>にKDBを行なったのちに点眼追加した群(26名35眼)と、少なくとも3年以上前に白内障手術を実施されたのちに点眼追加した群(23名35眼)で点眼効果の違いを調査
・Baseline IOP: KDB: 19.1±5.5mmHg, control: 18.2±3.6mmHg
結果
・1ヶ月
・20%以上の眼圧下降:KDB 26(82.9%)/31eyes vs control 15(53.6%)/28eyes (P=0.012)
・IOP下降率:KDB 30.3±16.2%(IQR 21-38%) vs control 19.4±12.4%(IQR 9.2-30.8%)(P=0.007)
・6ヶ月の経過において、KDB群で継続した眼圧下降率を維持した。
・平均眼圧は1、3ヶ月では有意差があったが、6ヶ月後では両群に差はなかった。
・多変量解析では点眼前のKDB、ベースラインIOPが高いことが統計学的に有意な因子であった。KDB術後6カ月での20%以上の眼圧下降または追加眼圧下降治療なしで1剤以上の点眼減量はNetarsudilの反応には関係なかった。
・50%で点眼中止:medication intolerance 64%, higher costs 24%, 追加手術やレーザー11%
・全体の副作用42%(29/70):充血33%, allergy 8.5%,blurred vision10%, burning sensation 8.5%, hemorrhage 4.3% 重複あり
考察
・TMが切開(切除)してあることでnetarsudilが集合管以降(房水静脈、上強膜静脈)に流入しEVPを下げたのではないか。
・KDBの成功・不成功に関わらず、手術後の追加治療として有用な選択肢となりうる。(MM)