Graef Arch Clin Exp Ophthalmol 261(10):2953-1959, 2023
Battagliola ET et al(Italy)
Topical antibiotic prophylaxis before intravitreal injections: a pilot study.
・硝子体内注射を予定している人に対する予防的な抗菌点眼薬投与とポビドンヨードだけの投与とで、眼表面の無菌状態を調査した。
・対象をクロラムフェニコール群(Ch群)、ネチルマイシン群(Ne群)、市販のオゾン消毒薬(Oz群)、無点眼群(Ctl群)に分けて検討した。
・硝子体注射直前の5%ポビドンヨード液(PI)点眼前後の結膜嚢培養の陰性率を調べた。
・PI点眼前の陰性率は、Ch群(61.1%)とNe群(31.3%)では、Oz群(83.3%)やCtl群(86.5%)に比較して有意に高かったが(p<0.04)、この差はPI液点眼後3分後にはなくなっていた。
・PI点眼後はCh群(11.1%)、NE群(12.5%)、Ctl群(15.4%)、Oz群(25.0%)となっており、有意差もなくなった(p>0.05)。
・このことから、PI点眼だけで十分で、抗菌剤の前投与は不要であると考えた。(TY)