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Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology

2023
261巻

調節メカニズムでのチン氏帯の影響

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology 261巻(11号)2023

Graefes Arch Clin Exp Opthalmol 261(11):3083-3095, 2023
Zhang G et al(China)
The evolution of mechanism of accommodation and a novel hypothesis.
・調節のメカニズムは近視や老視の治療に強く影響しているが、そのメカニズムはまだ十分に解明されていない。
・Helmholtzは調節時にはチン氏帯は緩んでいるとの古典的な説を出しているが、最近、Schacharは調節時にはチン小帯は緊張しているとの説を出している。
・安静時には毛様筋は弛緩し、静脈血は渦静脈に戻り、毛様突起は柔らかである。
・チン氏帯の張筋は弛緩し、矢状方向の主チン小帯は緊張し、水晶体を薄くしている。
・環状方向のチン小帯はやや弛緩するが、valley zonulesの緊張は変わらず水晶体位置は安定している。
・調節時には毛様筋が緊張し、静脈還流が阻害され、毛様体突起は固くなり前内方に移動し、張筋の緊張は高まるために主チン小帯の矢状方向の張力がそがれ、水晶体の形状がより本来の形に近づくために中央部がやや突出して屈折力が増す。(TY)

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