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Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology

2024
262巻

強膜内陥術後のERM形成について

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology 262巻(2号)2024

Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 262(2):469-476, 2024
Matoba R et al(岡山大)
Evaluation of epiretinal membrane formation after scleral buckling for treating rhegmatogenous retinal detachment: En face optical coherence tomography image-based study.
・強膜内陥術後のERM形成について61例66眼(31.0±14.0歳)で検討した。
・PVDはB-scan OCT画像で判定し(24眼36.4%に存在)、ERMと網膜数壁はen face OCT画像で判定した。
・18.3±12.6か月の経過観察で、ERM形成は15眼(22.7%)で検出され、傍中心窩の数壁は5眼(7.6%)で検出された。
・ERM形成例と非形成例との間に視力の有意差はみられなかった(p=0.593)。
・高齢であること(OR=1.07 95%CI=1.01-1.14 p=0.032)とPVDの存在(OR=5.26 95%CI=1.06-26.10 p=0.042)がERM形成のリスクファクターであった。
・PVD発症者では網膜裂孔からのPRE細胞が硝子体下腔に達し、ERMを形成するが、PVD非発症者ではRPE細胞が硝子体に阻まれ黄斑部に到達しないためと考えられる(TY)

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