Visual acuity and X-linked color blindness.
Jagle H et al(Germany)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 244(4):447-53,2006
・視力は同一の感度を持った錐体の微細な配列を必要とする。
・従って、中心窩に視感度が同じ錐体で形成されている2色覚(13名)と、正常3色覚(8名)で視力に差があるかを検討。
・視力計は Freiburger Visual Acuity Testを使用して、連続的にforced-choiceで測定
・2色覚の表現型:1型(4例)、2型(9例)
・2色覚の遺伝子型:x染色体上に1個の視色素遺伝子を持っている single-gene dicromat(6例)、複数の視色素遺伝子をもっており、全てが同じ長あるいは中波長感受性視色素に encodeされている multi-gene dicromat(7例、ただし1例は遺伝子型が異なっており、今回の検討から除外した)
・正常3色覚と表現型での2色覚、あるいは、2色覚の1型、2型の間には差はなかった。
・multi-gene dichromatは正常3色覚、single-gene dichromatよりも有意に視力が良かった。single-gene dichromatは正常3色覚よりも視力は悪かったが、有意差はなかった
・multi-gene:OD対数視力0.296(視力1.98)±0.024、OS 0.305(2.02)±0.036
・single-gene:OD対数視力0.225(視力1.68)±0.058、OS 0.222(1.67)±0.043
・normals:OD対数視力0.257(視力1.81)±0.032、OS 0.249(1.77)±0.036
・multi-gene dichromatは、異なった錐体からの信号を統合したり、網膜像ボケの錐体特異的パターンの結果などに起因する高次チャンネルでの色収差や色ノイズがない為、視力が良いのであろう