Retinal toxicity of triamcinoone’s vehicle (benzyl alcohol): an electrophysiologic and electron microscopic study.
Macky TA et al(Egypt)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 245(6): 817-24, 2007
・triamcinoloneの媒体としての benzyl alcohol(BA)の網膜毒性について検討した。
・24頭の有色家兎を、硝子体内に 0.1mlのBA注入群(12頭)とBSS 0.1ml注入群(12頭)に分けて検討。
・ERGを3日後、1、2、4、6週後に行い、3頭づつ1、2、4、6週目に光顕、電顕検査を行った。
・3日後のERG a波b波振幅は、BA群: 6.42±9.02と11.18±15.18μv、BSS群: 30.87±8.22と57.90±13.38μv、非注入群:36.20±7.85と64.10±9.36μvで、BA群で有意に減少(p<0.01)。
・検討期間中全てでa波b波は有意に減少していた
・神経節細胞数(網膜切片4740μm2内)はBA群:8.42±2.4、BSSと非注入群は 16.42±3.9と16.5±4.2で有意差(p<0.005)。
・内顆粒層と外顆粒層の厚みは BA群:3.78±0.96と11.77±1.29μm、BSS群:6.1±0.92と21.82±0.95μm、非注入群:7.05±1.9と22.49±1.01μm(p<0.005)。
・6週後の電顕でもBA群では神経節細胞層、内外顆粒層、視細胞層に中等度から高度の変化が見られたが、BSS群では変化がみられなかった