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Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology

2010
248巻

正常眼圧緑内障での眼圧測定の問題点

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology 248巻(1号)2010

Intraocular pressure measured by dynamic contour tonometer and ocular response analyzer in normal tension glaucoma.
Morita T(北里大)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 248(1): 73-7, 2010
・健康人16人30眼と正常眼圧緑内障16人30眼で、Goldmann applanation眼圧計(GAT)、Pascal dynamic contour眼圧計(DCT)、Reichert ocular response analyzer(ORA:角膜hysteresisを考慮した眼圧測定)で、測定した。
・解析はGAT-IOP、DCT-IOP、ORAからの2つの出力値:角膜補正した眼圧 IOPccとGoldmann補正した眼圧 IOPgと、中心角膜厚CCCである。
・正常者では GAT=13.2±1.4、DCT=13.0±1.6、IOPcc=13.6±2.0、IOPg=12.4±2.0、CCT=524.6±27.3μmで、眼圧値に有意差はなかった。
・正常眼圧緑内障では、GAT=13.1±1.3、DCT=13.7±1.3、IOPcc=15.2±2.0、IOPg=12.7±2.0で、この4つの測定値には有意差があり(p<0.01)、IOPccが有意に他の3つの値より高かった。
・CCT=515.4±32.9で正常者と有意差はなかった。
・このことから、NTGでは眼圧は低く査定されている可能性があると考えた。

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