Early trabeculectomy bleb walls on anterior-segment optical coherence tomography.
Nakano N et al(京大)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 248(8): 1173-82, 2010
・48眼のMMCを使用した線維柱帯切除後2週間目の瀘過泡の前眼部OCT(AS-OCT)所見と、6か月後の瀘過泡機能について検討した。
・2週間目の瀘過泡は単純型(10/48 20.8%)と複雑型(38/48 79.2%)に分類できた。
・2週間目に単純な反射率をもったものは有意に6か月後の機能が悪かった(p<0.001)。
・複雑型の瀘過泡壁は低反射領域がみられた。これは、緩く配置された結合織、結膜下の分離や微小なチストであった。
・6ヶ月目の瀘過泡機能は、良(30眼):点眼なしで14mmHg以下、並(6眼):点眼薬なしで15-18mmHg、不良(12眼):点眼なしで19mmHg以上か点眼薬使用)とすると、良群と不良群では単純型は0/30例(0%)と8/12(66.7%)、複雑型は30/30(100%)と4/12(33.3%)で、複雑型の内、多層構造は23/30(76.7%)と1/12(8.3%)、結膜下分離は5/30(16.7%)と1/12(8.3%)、微小チストは12/30(40.0%)と3/12(25.0%)であった。
・2週間目に瀘過泡に多層構造がみられる場合には有意に6ヶ月目の瀘過泡機能は良好であった(p=0.025)。
・2週間目の眼圧は6ヶ月目の瀘過泡機能と相関がなかった(p=0.471)。