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Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology

2010
248巻

白内障手術後の高眼圧に対する後嚢切開とIOL前嚢キャプチャーの効果

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology 248巻(11号)2010

Posterior optic buttonholing prevents intraocular pressure peaks after cataract surgery with primary posterior capsulorhexis.
Stifter E et al(Austria)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 248(11): 1595-1600, 2010
・両眼を同日に行った連続30例60眼で、1眼にprimary posterior capsulorhexis(PPC)を行いposterior optic bottonholing(POBH、前嚢キャプチャー固定)、片眼にPPCは施行しPOBHはせず、両群間で術後の眼圧を比較した。
・眼圧は術前、術後1, 2, 4, 6, 8, 24時間後,1週間後,1ヶ月後に測定した。
・使用した眼内レンズはHOYA AF-1 YA-60BB。
・PPCは、Healon使用下で周辺部の前嚢を押して後嚢と一体にして、30G針で中心に穴を開け、4.5mm経迄1辺ができた時点で前硝子体膜をHealonで下げたのちにPPCを完成させた。
・最初の24時間は眼圧はPPC/POBH群(17.5, 16.4, 15.9, 15.0, 14.5, 13.9mmHg)でPPC群(24.0, 22.3, 21.0, 20.1, 18.4, 17.1mmHg)よりいずれの時間でも有意に眼圧が低かった(p<0.001)。
・PPC/POBH群では眼圧が27を超えたものはいなかったが、PPC群では7例で眼圧が27を超え、4眼で30を超えていた。
・1週間後、1ヶ月後では両群間に眼圧差は見られなかった。

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