眼科JOURNALトップ > Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology > 睡眠時無呼吸症候群と緑内障との関連

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology

2011
249巻

睡眠時無呼吸症候群と緑内障との関連

Graefe's Archives for Clinical and Experimental Ophthalmology 249巻(4号)2011

Decreased retinal nerve fiber layer thickness in patients with obstructive sleep apnea/hypopnea syndrome.
Lin PW et al(Taiwan)
Graefes Arch Clin Exp Ophthalmol 249(4): 585-93, 2011
・睡眠時無呼吸症候群OSAHS患者で、程度判定も行った105人と、正常者22名について、RNFL、視神経乳頭形状解析、早期緑内障診断の為の黄斑部のRNFL厚みを測定した。
・正常:軽度OSAHS:中等度:重度で、OCTでのRNFL厚みは、平均値では、109.0±7.7:107.5±8.1:105.0±8.1:101.8±9.6でp<0.0001で有意差があり、上方ではp=0.0007、耳側ではp=0.036で有意差があった。
・正常者と軽度OSAHSを合わせたG1群(AHI<15)と、中等度・重度を合わせたG2群(AHI≧15)で比較すると、RNFL厚みは平均値で、G1:G2では、108.1±7.9:103.1±9.1(p<0.0001)、上方でp=0.0001、耳側でp=0.007、下方でp=0.029で有意差があった。
・Polysomnography(睡眠ポリグラフ計PSG)での最低酸素飽和度とRNFL厚みとは、平均でr=0.26、上方でr=0.200、鼻側でr=0.156で、正の相関関係があった。
・このことから、中等度あるいは重度のOSAHSは、緑内障のリスクが高いことが分かった。

過去のアーカイブ